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万年筆のインクを贈ってもらった

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後輩から突然荷物が届いたので何事かと思ったら,なんと万年筆のインクのセットが届いた.

上品で小ぢんまりとしたボトルに,満たされた濃い液体がどっしりとしていて,よく見ると濃い中に湛えられたカラフルな反射が,これから紙に書き出されたときの姿を予見させるようで,ワクワクがそのまま瓶に詰められたようなかっこよさ.

さてどうしてこういった贈り物が届いたかというと,実は後輩も万年筆を使っていて,先日同じインクセットを購入していた. その様子を見て私が羨しがっていたので,なんと同じものを贈ってくれたらしい.なんたる文化的交流か.

私は大学のころからの万年筆ユーザなのでこの贈り物は心がときめく.さっそく休日が開けたら職場で使おうと思っている. 今すぐ試し書きしたいところだが,どっこいそれは叶わない. 私は今まで使い捨てインクカートリッジを使っていたので,瓶インクをそのまま使うことができない. 瓶インクを使うには,まず万年筆にコンバータという器具をインクカートリッジの代わりに装着し,瓶にペン先を浸してから注入するという手順を踏むのだ. そういうわけなので,まずコンバータをAmazonで購入して,それが届くと同時に使い初められるという手筈にした. それまでの間はインクの瓶を眺めてニコニコしながら休日を過ごすことになりそうだ.

本来,万年筆はこういった充填式が主であったと思うが,使いやすいカートリッジ式インクが作られるようになると,あっというまに充填式は少数派になってしまった. とはいえ自分でインクを万年筆に充填して使うというスタイルも,筆記具としてのありようが良く表われていると思うので,私は当分こちらを選ぶだろう. 手間暇かかるものにこそ愛着が湧くというものだ.そのほうが物を大事にすると思う.

こういった深みが滲み出るようなライフスタイルからは,遠く離れてしまっていた.モノの役割と意味は1つで,それ以外の意味はないという世界になっている. このインクは,眺めても楽しめるし,充填して使っても楽しいし,いい奴だ.いろんなものを付帯している.

本当にとても嬉しかったので,何かお返しをしようと企んでいる.

こうやって普段使っているものに,背景となる物語の色が付いていくのが楽しい.いまどき通販で物を買っても何の物語も無いのだけれど,こうして貰った文物にはしっかりと物語があって,生活を豊かにしてくれる.プレゼントにはそういった文化的な側面もあることだなあ,と思った.貰ったものは大事にするし,長持ちもする.