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Lambdaカクテル

ソフトウェア開発者です.玉石混淆です.

鴨川を散歩

普段は夕方まで寝ているけれど今日は昼ごろ起きた。天気が良さそうだったのと、シャンプーを切らしていたのを買いたかったので鴨川に散歩に出かけた。

まだ微妙に寒かったが、陽が出ている間はぬくぬくとしていた。親子連れも老夫婦も出歩いて、大勢の人が好天を楽しんでいる。

鴨川はゆったりしている。水面を通った陽がさらさらした水底に光の網を作っていくのが好きだ。流れたり泳いだりする鴨の無為さが好きだ。そこだけ塗りつぶしたように広い、京都の中でもとりわけ広い空が覗くのが好きだ。こんな場所がもっとあればいいのに。

僕は出不精でまだあまり京都を出歩いたことがないものだから、普段よりまぶしい街中で色々なものを見つけた。その足で昼食をとり、薬局に行くまでの道をぶらぶらした。

京都には色々な建物があって、そのどれもが深みを感じさせる。傾き始めた陽を受けて文化の輝きを放っている。 正直なところ、ここまで楽しい散策になるとは思っていなかった。半ば無目的だったのが良かったのかもしれない。普段は大きな荷物を背負って歩くだけで、しなければならないことだけに意識が向いてしまうからだ。そうではなく、ただ鴨川をぶらぶらして立ったり座ったりする中で、人の息遣いだとか、社会の営みに触れられたのが楽しかったし、励みになったようだ。

道を南に下る。

途中でトルコ絨毯の店が小皿やオットマンを軒先に出しているのに目が止まった。赤い看板の下でしばらく立ち止まって躊躇していたけれど、広いガラス張りの向こうに薄暗く見える美しいインテリアに惹かれてなんとなく入ってみた。うちには絨毯もカーペットもない。 細密な文様が織り出された絨毯、モザイクをあしらった天井吊のランプシェード、手描きの絵皿。どこか奥ゆかしさの中にロマンスのある造詣は目と心の両方を愉しませてくれる。あいにく財布を持っていなかったのがかえって幸運で、また来る理由ができた。